ドイツでのプレー経験(4部、5部)のある私がドイツサッカーのリアルな実態をお伝えしていきます!
今回は「ドイツサッカー挑戦で都会ではなく、田舎のクラブをオススメする理由」についてご紹介していきます!
結論から言うと、私が実際にドイツ挑戦で見聞きした経験から、都会よりも田舎のクラブをオススメします。私の場合ははドイツの西側(比較的都会とされるデュッセルドルフ、シュツットガルト、フランクフルト)ではなく、東側(ベルリン、マクデブルクからも離れたド田舎)でプレーしていました。
都会のクラブなのか田舎のクラブなのかは、ドイツサッカーでアマチュアからステップアップする場合、思ったよりも影響があると私自身がドイツで上を目指す中で感じたところでもありますし、他ではあまり語られていない部分でもあるので、今回記事にして発信してみようと思いました!
都会のクラブと田舎のクラブの違い
まず私が、都会ではなく田舎のクラブオススメする理由として
- 上位、強豪、有名クラブ(ブンデスリーガ、4部チーム)の存在
- 外国人選手とその価値
- スポンサー
- 給料、契約面
の違いがあります。そしてこれらがステップアップにどのような影響があるのかを細かく解説していきます。
上位、強豪、有名クラブ(ブンデスリーガ、4部チーム)の存在
よく聞く大きな都市部ではそもそも人が多いため、チーム数も、サッカー人口も多いです。都市から離れた、いわゆる「田舎」の地域はその反対で、サッカー人口が少なく、チーム数も少ないです。それに伴って都会にはブンデスリーガや4部のどの強豪クラブが多く存在します。
ステップアップするなら、人口の多く、上位クラブ、サッカー関係者の多い都会の地域の方が目に留まりやすいのではないか??と思うかもしれません。もちろんその可能性はあります。
ですがこう言った上位リーグクラブの存在が、日本人が上を目指す上で少しの弊害にもなってきます。この後解説していく、スポンサー面、給料面、外国人選手の価値、全てに繋がってきます。
スポンサー・集客面
まずはスポンサー面。ブンデスや4部などの有名強豪クラブの多く存在する都会では、その街の企業などの多くは、そういった上位クラブにスポンサーについてしまいます。そのため下部リーグ(5部以下)クラブに企業のスポンサーが付きにくくなっており、下部に行けば行くほど、財政的にも余裕のあるクラブは少なくなっていきます。
また、スタジアムに訪れる観客もやはり上位強豪クラブに流れてしまうため、企業スポンサーと同じように下部リーグクラブはスタジアム収入など集客面でも強豪クラブに比べ厳しい状況になってしまいます。
これが田舎になるとどうなるのか。田舎ではそもそもクラブ数が少なく、ブンデスなどの上位リーグクラブの存在もまばらで、クラブ間の物理的な距離もあります。そのため、その地域で一番強いのが4部や5部のクラブ、ということが少なくありません。そうなると地域の企業はその地域で上位リーグに位置する4部5部または6部チームにスポンサーに就くことになります。スタジアム集客なども同じで地域に密着したクラブはファンも多くお金も入りますし、盛り上がり方も凄まじいです。
結果的に、ブンデスなど有名クラブのない田舎では、下部リーグでも財政的に潤っているクラブが多く存在するのです。
財政的に余裕があれば、チームの強化や施設の充実など、クラブの発展のためにお金を使うことができます。そしてこの「財政的に潤っている」ことが、この後解説する「外国人選手とその価値」や「給料面」にも影響してきます。
給料、契約面
先ほどのスポンサー面での話の繋がりで、お金のない都会の下部クラブでは少しの給料は出せるけど、家は出せない。など生活する上で条件的に厳しい契約になる可能性もあります。
ステップアップのため複数年ドイツで生活していくことになれば、生きていくためにサッカーでお金を稼ぐということもチーム選びで大切な要素になります。ドイツでの稼ぎが少なく、仮に出費の方が多い状況ではやっていけません。
多くの企業がスポンサーについていて財政的に余裕のあるクラブにならば、選手に対する給料も多くなります。実際に私が田舎でプレーする中で、家+1000ユーロの条件でオファーをくれた7部クラブもありました。
これは7部では破格で異例だと思いますが、5部や6部でも基本的に家はクラブが出してくれ、+数百ユーロの給料という条件は田舎では珍しくありません。
外国人選手とその価値
都会はサッカー人口も多く、外国人選手も多いです。しかし、下部でもいいドイツ人選手はたくさんいるので、クラブ側からするとお金を払ってまで選手を獲得する必要がありません。
ですが田舎の下部クラブでもお金のあるところは、勝つために特徴ある外国人を獲得しようとします。日本人プレーヤーとしての自分の個性を出して、クラブにとって勝利に必要な選手だと認められれば契約することも可能です。
また、田舎は都会よりも選手の育成面での差や、整っていない部分があるため、ドイツ人選手の質にレベルの差があるため、外国人、特に技術の高い日本人選手はチームによってはかなり重宝されるのです。
都会の方が、多くのサッカー関係者の目に止まる可能性はありますが、逆に田舎では外国人選手が少なく、まして日本人選手はほぼいません。私のプレーしたリーグでも日本人は4部でも数人、5部は私しかいませんでした。そんな中で目立つプレーや結果を出せば、「あの外国人はなんだ」となる可能性も高いと思います。
まとめ
今回は都会よりも田舎での挑戦を勧める理由を4つの面から解説してきました。また、今回の記事でドイツリーグの都会のクラブと田舎のクラブの違いについてもわかったと思います。
そして他で話されない理由のひとつは多くの留学エージェントが都会をメインにしているという点もあります。エージェント会社も利益が必要ですので、都会で借り上げたアパートに契約選手を住まわせて家賃を取ることでも収入を得ています。
それが悪いことでは一切ないですが、田舎でプレーする利点も多くあるということをわかってもらいたいです。
他ではあまり発信されることのない少しマニアックな話にはなりましたが、ステップアップする上ではとでも重要なポイントです。
またドイツサッカー事情や海外について発信していくのでぜひ参考にしてください!!
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